人気ブログランキング | 話題のタグを見る

“赤裸々” 

シンガーソングライター

普通、料理人やシェフはシンガーソングライターだと思います。自分で考えた料理を自分で作る。自分で歌う。さらにオーナーシェフになるとプロデューサーにならないといけません。他にプロデューサーを付ける場合、自分の知らない一面を発見してくれる場合もあるし色んな可能性も広がりそこからセルフプロデュース出来るようになるのでは?と思います。ボウイが変わったのは明らかに三枚目のアルバムで佐久間正英がプロデューサーに就いてから。もともと才能があったバンドを開花させた。MORAL〜INSTANT LOVEの頃のライブ音源聴くと物凄く粗いです。ボウイで固まりつつJUST A HEROで確立。音が別物です。
それは料理人にも当てはまるのでは?とおもいます。若い料理人が自分で食べて働きたいと思い門を叩いて、最初は仕事にならない。それは、自分の仕事をしようとするから。店のメニュー、お客様の流れ、そしてシェフの仕事や動きを理解してないからリズムが違うからグチャグチャになる。
シェフの動きを観察してその先回りをすればいい。そうすれば流れに乗れる。これは、コノフミコさんがパッサールについた時、Hajimeさんが見習いの頃もそうだったと書いてある。僕もそう思う。
僕はギターをしている時、布袋さんや瀧川一郎、大好きなギタリストと同じモデルのギターを手にして何度も何度もビデオを見てファッション、ステージング、手グセ、モニターへの足の置き方まで徹底的にコピーした。その人になり切った。スコアブックには書かれない微妙なニュアンスをコピーした。そしてオリジナルの曲を作るようになった。

それは料理人になってからも同じで、自分の師匠をコピーした。ある日オーナー不在の日に常連さんがいらしてその旨を伝えたら「あら、いないなら帰るわ。味が変わるでしょ?同じじゃないでしょ?」と言われ物凄く悔しい思いをした。普段全部やってるのは僕なのに。。。でもそれで気付いたこともある。

若い料理人(シェフはその店のトップで一人。つまり社長。他はシェフではない。料理人)は慣れてくると勝手に盛り付けを終いにはレシピさえ変えてくる。それってあり得ないことでしょう?あなたがオーナーシェフで自分が作り上げた物をそうされたらどう思う??と聞くと大体理解する。お客様はあなたの料理を食べに来てるのではないことを。
一言、もっとこうしたら喜んで貰えると思うので試してみていいですか?味見してもらえますか?ならまだ分かる。まあ、そう簡単には採用しないけど。。細かい部分は別としてスタッフ考案の皿をそのまま出すことはない。それはその人が独立してからの話し。
夏に奈良のアコルドゥに行った時に食後川島シェフとの会話で料理の感想話してる時に一皿だけイマイチで僕の想像するアコルドゥではない。と伝えたら、「あ、それだけスタッフの考えた皿なんだよねえ」とのお返事。やっぱ分かるんだよね。でも、そうやって人を育てる経験させるのも僕らの仕事です。


さて、最初書きたいことからいつものようにズレましたが、書きたかったことだし、夜中にこの手のを書くと良くないので早起きついでに書いてます。親は佐賀へ紅葉観にバスツアー、美咲は学校。


シンガーソングライターでありオーナーシェフは店の内装、音楽、温度全てを自分でプロデュースして尚且つ管理しなくてはなりません。ただ料理つくってればいいってもんじゃないんです。それは僕も出来ます。
自分で自分の曲をプロデュースするために、アルバムにまとめるために曲順やギターを曲で変えるように皿とワインもセレクトします。コースを選択してるのは全てをこちらに委ねて欲しいから。コンサート、LIVEだからです。だから時間もこちらに合わせてもらいます。来年、19時一斉スタートにするか?18時半〜と20時からにするか?悩んでます。二回テンション上げるのはしんどいですけどね。。。

けど僕はプレイイングマネージャーにはなれません。その素質はありません。そこはそれに長けた人間を入れて任せるしかありません。僕が出来ないのは人とお金のマネージメント、これは僕の仕事ではないと思います。経営者だと料理以外の仕事があまりにも多くそこに時間を割かれてしまいます。今は何とかやってますが。。。
ボク、プレゼンは得意です。その後の契約まとめるのが苦手です。
先日も会うのが二度目のある社長さんに言われました。「あなたは料理に集中しないといけない。自分で自分の得意なことを発信して作ることが出来る。けどマネージメントは出来ない。人に任せるべき、あなたは強いマネージャーが着いたら一気に伸びる」と言われました。見抜かれました。。自分でもそう思いますよ。

セルフプロデュースする自分で経営する店はこのcainoyaだけ。今後料理のプロデューサーとして外で仕事をしつつ自分の店を強くしていきます。




スタッフには全てを教えます。
大事なのはどうしてそうするのか?という考え方であってレシピではない。僕は誰が見てもcainoyaという皿を作りたい。僕と同じことをしたら僕のコピーでしかない。それを取り込んでどう自分の物にしていくのか??が大事です。

by cainoya | 2012-11-16 08:57
<< menu...l'an... OA >>