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“赤裸々” 

漁師藤本

昨夜は愛媛からあの、ド変態漁師の藤本くんがわざわざ食べに来てくれました。彼はまだ32歳ですが、確固たる信念と自ら磨いてきた技術、媚びない姿勢はお互いに似ているねと言えるほど。

よく、神経〆って言うけど、、僕もよく分かってないしその技術はまだまだピンキリ。何がどうなのか??などなどレクチャーを受けました。そして彼もまた人にその技術を伝えます。が、中途半端な気持ちじゃコピーすら出来ません。神経〆教えてもらって、cainoyaに食べに来て話を聞いて、出来た気分になって終わり。。なんて人も多数。だよねって。。。

農業、畜産、漁業に関わる方、
自分が身銭でレストランへ行き食事をしてどう調理されてどうお客様が楽しまれているのか?自分もそのお客様にならなければビジネスになりません。
もっと言えば、シェフと会話出来なければ話しになりません。
彼は見ての通りの食いしん坊。
和食、鮨、フレンチ、イタリアン、スパニッシュ、中華ありとあらゆる料理を食べて勉強してます。シェフが何を求めているか??に自分の引き出しを合わせていくのだとか。

僕がずっと魚や魚の市場に対して???と思ってた事を彼は全て答えてくれました。
魚の値段とクオリティは別物。
しかし彼の魚、考え方は魚のクオリティで値段を判断します。漁獲量や需要と供給なんて関係ありません。むしろ彼は魚が足りない、料理人が待っているのです。媚びない。自分が興味ある人としか取り引きしない。
そんな彼が僕に興味を持ってくれたのは青森リンチェのタッキー滝沢シェフとのやり取りでガストロバックに興味を持ってから。そこからのお付き合いです。彼の魚は別物です。
僕は市場に行く必要もない。
築地から取り寄せるのが全てか??
とても勉強になりました。

今回食べに来てくれた事で、このFacebookを通して彼が想像してたことに食べた経験が加わり、より僕の為のcainoyaの為のお魚を送ってもらえるようになるわけです。彼もそのシェフに合わせた魚をセレクトして送るのです。
そしてcainoyaは地方のレストランです。都会のレストランとは全てのシステムも保管方法も変わります。そこにガストロバックであり、ショックフリーザーを活用した保存や提供方法が生まれるのです。

そんな彼が自身のFacebookにも書いてましたし、食後に何度も言ってましたが、あの『GV鱧のフリット』がフリットの概念を覆すとんでもない美味さだったと。
先日は築地で働いてた方が、嫌という程鱧を扱ってきたけどこんな鱧はじめて食べたと絶賛してくださいました。実際あれ、機械で骨切りしてる冷凍の鱧ですからね。そこは腕ですよ。
素材×テクニック=料理。
素材に頼り過ぎてもダメなんです。

そして彼が言いました。
なんで星が付かないの??
ミシュランの定義って、わざわざ食べに行くってことでしょ??
数々の星付きの日本料理店や鮨屋、フレンチと取り引きしている彼にそう言われたのは本当に嬉しかった。
でも星なんていらない。
審査に来ないし理解できるはずがない。でも無名で終わりたくない。
だから目指すのはベストレストラン50です。
その為には猿真似では通用しないから、人のFacebookを一切見ないようにしているのです。自分から出てきたものを毎日自分で作り込んでいく。
もちろん、世の中の流れはザックリと理解はしつつ。。

You are CRAZY。
I'm CRAZY.
最高の褒め言葉です。
僕もCRAZY、彼もCRAZY。
僕を支える智子さんも美咲もCRAZY。
CRAZYにはCRAZYが集まります。
CRAZYって言われるくらいじゃないと、この世の中抜け出せません。トップグループを走れません。

駆け引きもしない、嘘もおべっかも言わない裏表のない漁師藤本くん。
これからも宜しくお願いしますね。
漁師藤本_a0142066_1634270.jpg


by cainoya | 2015-07-26 16:03
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