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“赤裸々” 

ふくどめ小牧場サドルバックのラグー

ふくどめ小牧場サドルバックのラグー
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この美味そうなギトギト感が堪りませんよね。
前菜はいかにその旬の素材を活かすか??
その為に調理法を考えるので、イタリアの○○料理を作る為に仕入れをするのではありません。
一方パスタは、イタリア人が食べてもうまいと唸らせる、落ち着く、シンプルで奥深い物が好きです。そうなると必然的にラグー系になります。



ラグーの仕込み。全てスチコンで行います。一回の仕込みで肉4K分です。2ヶ月弱分の仕込みを済ませます。
今回、福留くんと話し合って肉の配合等を変えましたが、また美味しくなりましたね。ラグーは脂とのバランスですよね。

それと、年に数回東京からお越しくださる、イタリアにも食べ歩きされるお客様がこんなことを仰いました。
初めて来た時に食べたキントア豚のラグーが過去最高のラグーだったけど、今回のサドルバックのラグーも美味しいけど、、、キントア豚の方が遥かに美味かった。。。
同じ配合です。
しかし何が違うのかよく考えたら、キントア豚のラグーは骨つきの肩ロースを仕入れて掃除したそのスジや脂が入り混じった部位で仕込んでたからじゃないんでしょうか??それからすると今のお肉はすごくキレイなんですね。多分そこじゃないかな?

これを書きながら福留くんに電話してその旨を伝えました。その方がふくどめ小牧場さん的にも助かるそうです次回はもっとスジを混ぜてもらおうと思います。

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全てをミンチではなく手切りにしたお肉と合わせるのですが、今回から筋の多いスネ肉にしてもらいました。スジは煮込む為の部位です。

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そしてこれらのお肉はふくどめ牧場の出荷時にトレハ塩を打ってもらってか真空パックで送られてきます。
さらに豚の屠殺から一番ベストのピークに来るタイミングで仕込むことが可能なんです。


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4Kの肉を寸胴で焼いて仕込むのは不可能。
やっても鍋底に当たるし大変です。
僕は全てをスチコンで仕込みます。
お肉のソテーモードでお肉を焼きます。

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途中混ぜながらしっかりと焼き色をつけます。
ビーフシチューとかと同じです。
中途半端な焼き色は中途半端な仕上がりの色になる。
スチコンで焼くので厨房も汚れません。
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肉1Kに対して300gのソフリットとワイン。
豚肉のラグーは赤ワインと白ワインを混ぜます。
僕の料理はたまに甘い、、と表現されるのですが、トレハ塩は使ってますが、ドルチェ以外に砂糖は使いません。それは野菜の甘味です。

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ワインのアルコールを飛ばして煮詰めます。
一番上の表示が0%です。
これは、密閉状態のスチコンから何%素材から出る水分を庫内に残すのか?全て外に出すのか??です。
煮詰めたいので全て外に出します。

例えばRATIONALのオートモードがありますが、これを庫内環境を感知して自動でコントロールするのです。一般的なスチコンで2〜3人分焼くのと大人数分焼くと仕上がりが違うのはその水分量をコントロール出来ないからです。

僕の料理を何処か違う場所で100%再現するのなら、このRATIONALのスチコンが必要不可欠です。
例えれば、、普段Macを使ってる人がいきなりWindowsに変わるとクオリティも落ちるし時間もかかる。iPhone使ってる人がXperiaとかになると操作できないのと同じです。分かりやすいでしょ??
あと、ショックフリーザーとガストロバックが必要です。

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仕上げりはごく少量。。ちゃんと作ったらそんなもんですよ。。アクは取りません。豚が健康だから骨もいい。
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トマトペーストとホールトマトと豚のスーゴ、塩胡椒をして煮込みます。
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約2時間煮込みます。
鍋底に当たる心配もありません。そのまま放置。
別の仕事をします。
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煮込んだら蓋をしたままショックフリーザーで粗熱を取ります。前はこの時点で蓋を外して急いで冷ましてたけど、、香りが飛ぶ気がして。。。
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そのあとに混ぜながら乳化させて出来上がりです。
真空パックにするのですが、完全に熱を取って、最大加圧で真空パックしてショックフリーザーで凍らせてから冷蔵庫保存(0度)すると、2ヶ月とかビクともしません。ショックフリーザーで危ない温度帯を一気に通過させるのも大事ですよね。

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by cainoya | 2015-07-27 03:28
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