“赤裸々” | |||||
何故あのGV鰻はどこにもない鰻になったのかを仕込みながら検証。 魚屋さんに開いてもらって届く鰻を微酸性電解水に浸します。 酸性の電解水と微酸性の電解水は違います。cainoyaはホクエツというメーカーの物です。最も殺菌能力の高い電解水の一つです。これを店の入り口で噴霧させることにより、店内を殺菌、飲食店特有の匂いも消してくれます。 ※しかし完璧な殺菌などありません。事故を起こすのは人の手からです。 冷蔵庫を掃除した時の殺菌にもつかっています。お肉はこれを吹き付けています。 酸性の電解水は使い続けるとステンレスが錆びてくるそうです。アルカリ性はまた別物です。 数回水を入れ替えます。 写真で分かるように色が変化して滑りが浮いてきます。 いわゆる湯霜などの滑りとりを行いません。包丁の背で軽くこさぐと必要のない滑りは落ちますが、皮目を傷付けていないので煮ても鰻のゼラチン質を逃しません。 リードペーパーで水分を拭き取ってからトレハ塩をまぶして一晩ウェットエイジングを施します。この時皮目の色は元に戻ります。 頭と骨は焼いて、水、赤ワイン、バルサミコ、砂糖、塩、スパイス、ハーブなどを合わせて煮詰めます。 ここに冷燻させたフォアグラの脂を加えて少し煮鰻にします。その煮鰻をそのままガストロバックにかけます。一晩漬け込んでから引き上げてショックフリーズ凍結。 提供時に皮目に細かい切り込みを入れサラマンダーで皮目を焼き切ります。 ショッフリーザーで熱を断ち、スタンバイ。仕上げる前にスチコンのフィニッシングのスチームで身をふっくらと戻して皮目をサッと炙ってカット。 煮汁とバルサミコを合わせて煮詰めたタレを身に塗って完成です。 テーブルでは皮をナイフでカットするパリパリっという音が響きす。 先日書きましたが、煮鰻にせずにガストロバック処理してそのまま焼いてら感動も何もないただの鰻でした。 ですから、煮るという行為は必要ですが、そこからガストロバック処理することも重要だと思います。何より、電解水で守られたゼラチン質のおかげで焼き切ってもパリパリに仕上がるのでは??と思います。 こんな説明、料理だして食べる前に聴きたくないし、聞いてもちんぷんかんぷんですよね。。なので、コース料理の説明をFacebookとブログに書いて、予習してきてもらい、気になる方は食べながら読み返してもらうとかがいいんじゃないかと思います。
by cainoya
| 2015-08-11 00:08
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